【 いろんな場合の慰謝料 】

慰謝料を絶対払いたくない!慰謝料は絶対支払わなければならないのか

2018年01月31日

  

いろんな場合の慰謝料

慰謝料を払いたくない!慰謝料は絶対に支払わなきゃいけないの?

離婚の際に発生する慰謝料。もし払いたくない場合は払わなくでもよいのでしょうか?
支払いたくない、高すぎると感じた時はどのように対処すればいいのか分からないですよね。
慰謝料とはどのようなものなのか、どんな時に発生するのか、支払いの義務など慰謝料の基本を解説いたします。
慰謝料を支払いたくないと考えている人は、しっかりと確認してみてください。

目次

~慰謝料を払いたくない!慰謝料は絶対に支払わなきゃいけないの?~
○原因が自分にあるなら慰謝料は支払わなければいけない
 ■自分に落ち度がある場合は責任あり
○慰謝料が発生するケース
 ■婚姻時の不貞行為
 ■DVやモラハラなど
 ■度を超えた性行拒否や性的異常
 ■多額の借金や働かないなどの経済的苦痛
○慰謝料のポイントは証拠と苦痛の度合い
 ■明確な証拠があるかどうか
 ■結婚期間の長さも慰謝料の金額に影響する
○慰謝料を支払わないとどうなるのか
 ■最終的には財産の差し押さえも
○慰謝料が発生した場合の対処方法とは?
 ■まずは冷静に。相手の言い分を無条件に飲まない
 ■慰謝料には相場があります
 ■合意した内容は文書に残す
○慰謝料は減額できることがあります
○減額が認められるケースとは
 ■不貞行為の期間や回数が少ない
 ■収入や財産がない
 ■深く反省している
○減額に成功した事例
 ■ケース1:高額な慰謝料を請求された
 ■ケース2:財産分与を見直し減額に成功
 ■ケース3:一括での支払いができない
○まとめ

原因が自分にあるなら慰謝料は支払わなければいけない

離婚慰謝料とは、離婚原因により相手が精神的苦痛を受けた場合の金銭的な補償です。
つまり離婚原因としてあなたに落ち度が認められた時に発生します。
不倫や浮気など、自分に落ち度がありそのために、離婚の責任はあなたにあると判断された時、慰謝料は必ず支払わなければなりません。

自分に落ち度がある場合は責任あり

どのような時に「責任がある」と判断されてしまうのでしょうか?
例えば協議離婚の場合、協議離婚は夫婦二人の話し合いで、離婚の条件が決まります。そのため相手が慰謝料を求めても、支払う側が認めなければ強制的に支払わせることはできません。
そのため協議離婚ではなかなか双方が合意に至らず、交渉が長引くケースが見られます。

協議離婚で話がまとまらなかった場合は、訴訟へと発展します。
離婚裁判では、離婚に至った原因は責任を裁判所が判断し判決を下します。裁判で慰謝料の請求が認められた場合は、法的な命令となりますので支払い義務が生じ、拒否することはできません。

一方で離婚の理由が一方だけとは判断できない場合。例えば夫婦ともに浮気をしていた、夫は浮気をしたが妻が家事の放棄など家庭のことをまったくしなかったなど…どちらにも原因がある場合は、どちらか一方だけに慰謝料の支払いを求めることは難しいでしょう。
また性格の不一致なども、どちらかだけの落ち度とは判断できないため、慰謝料は発生しにくいと言われています。
離婚原因について自分に落ち度がない、相手にも原因があるのに一方的に慰謝料を要求された場合は、裁判での争いに備え専門家へ早めに相談することをおすすめします。

慰謝料が発生するケース

どのようなケースで慰謝料が発生するのか、慰謝料が認められやすい離婚原因には以下のようなものがあります。

婚姻時の不貞行為

夫婦には貞操義務があります。婚姻関係にある配偶者以外の異性と性的関係を持つことは、この貞操義務に反するため、法律上で不貞行為とされ離婚の原因となり、不貞行為をした側には慰謝料を支払う義務が発生します。

DVやモラハラなど

DVはドメスティック・バイオレンスの略で、配偶者暴力、夫婦間暴力とも言われます。配偶者や内縁関係者間で起こる家庭内暴力であり、最近では女性が男性に対して行うDVも増えています。
身体的な暴力ではなく、言葉などにより精神的な暴力、高圧的な態度などモラハラも離婚の原因となります。

度を超えた性行拒否や性的異常

法律では以下の理由があるとき、離婚の訴えを提訴することができるとされています。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
セックスレスなどは「その他婚姻を継続し難い重大な事由」となります。
また夫婦のうち一方が性行為を望んでいるのに、もう一方が拒否し続けた場合、浮気などの不貞行為をしてしまった理由のひとつとされ、双方に原因があると判断される可能性もあります。

多額の借金や働かないなどの経済的苦痛

配偶者の金銭的な自由を奪うことで、相手の思考や行動を追いつめる行為であり、経済的DVとも言われます。
主な事例としては以下のようなものがあります。
・生活費を渡さない
・一方がお金を全て管理し、自由に使用する金銭が一切ない
・専業主婦の妻などが働きにでることを許可しない
・健康上の問題がないのに働かない
・借金を繰り返す
・家庭で使用する金銭を持ち出す
経済的DVの被害者の多くは妻側、女性であることが多く、特に専業主婦に多いと言われています。
また夫婦間で上下関係ができてしまい、夫が妻に対し全てを管理する傾向にあるため、モラハラなども同時に発生している事例が多く問題です。

慰謝料のポイントは証拠と苦痛の度合い

明確な証拠があるかどうか

慰謝料が発生するポイントは、離婚の原因が請求された側にあることが明確であり、精神的苦痛を受けたことを証明する必要があります。
そのため、それらの出来事があった事実を客観的に証明できる証拠が必要となります。
離婚慰謝料で多い不貞行為の場合、配偶者が浮気相手と性行為があったと判断できる画像や動画が必要となります。

また証拠とともに重要なのが、与えられた苦痛がどれほどだったのかという点です。
浮気をしていた期間や、過去にも浮気を繰り返しているなど、相手側に大きな精神的苦痛を与えたと判断されれば、慰謝料の金額が高くなる可能性があります。

結婚期間の長さも慰謝料の金額に影響する

結婚生活が長く続いた場合、長年にわたり夫婦生活における協力を怠ったと判断され、また特に女性の離婚後の社会復帰が難しいなどの理由から、慰謝料額が高額になることがあります。
また結婚生活が長く続く中で、請求される側は社会的地位が高くなり、収入や財産が多いことから慰謝料や財産分与が高くなる可能性があります。

財産分与に関しても、妻が専業主婦で収入がない場合でも、婚姻時に夫が稼いだ給与は妻の協力あってこその財産ですから、分与の対象となります。

慰謝料を支払わないとどうなるのか

最終的には財産の差し押さえも

慰謝料を請求された時、できることなら支払いたくないと思うのは当然の感情かもしれません。
しかし離婚の原因が支払う側にあり、明らかに相手に精神的苦痛を与えたという事実がある場合、「支払いたくない」という主張は通りません。
大抵の場合、協議離婚による話し合いや、調停や裁判による判決により慰謝料が決まり離婚となります。
慰謝料を支払う責任があると認められた場合、その慰謝料を支払わないとどうなるのでしょうか?
慰謝料はその金額や一括や分割などの支払い方法などが決められます。
その支払いが遅延したり履行されなければ、最悪の場合先方が強制執行の申し立てを行い、裁判所により財産や給与の差し押さえが行われます。

自分に落ち度があり慰謝料を払う責任がある場合、それを無視したり放置したりすることはできませんので、誠意を持った対応が必要です。

慰謝料が発生した場合の対処方法とは?

まずは冷静に。相手の言い分を無条件に飲まない

自分に非があると認めている場合、謝罪の気持ちからこちらの主張を伝えられないことがあります。
また、反対に慰謝料を支払いたくない気持ちから、感情的になり冷静な話し合いが進まないこともあります。
まずは冷静に相手の言い分や要求を聞き、こちらに落ち度があっても、社会一般的な常識に照らし合わせ、感情に流されない対応が必要です。

離婚慰謝料する側も怒りにまかせて冷静でない可能性がありますが、まず自分の非を認め、謝意を表すことで相手をトーンダウンさせましょう。
相手を待たせずに、すぐ反省や賠償の気持ちがあると伝えると、相手もこちらの主張や希望を聞いてくれる可能性があります。

落ち度が自分にあるのなら、「支払いたくない」「支払わない」と逃げ回るのは得策とは言えません。
裁判で高額な慰謝料が認められると、支払いが強制されます。無視すると差し押さえもあり得ます。

慰謝料には相場があります

離婚慰謝料は、離婚となった原因や支払う側の収入、社会的地位により決まりますので、一概にいくらと定義されているものではありません。
その金額は、それぞれの夫婦関係や離婚状況によりさまざまです。
しかし過去の判例からおよその相場はあり、50万円から300万円程度が一般的と言われています。

金額を大きく左右するのが、夫婦が離婚するのか再構築するのかです。離婚に至らなかった場合は、慰謝料の金額は大きく減ります。
数十万程度の少額になることが多いでしょう。

相手が怒りにまかせて法外な金額を請求してくることは、よくあります。
例えこちらに支払う責任があっても、常識を逸脱した高額請求をそのまま認める必要はありませんので、慰謝料問題に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

合意した内容は文書に残す

離婚についての条件、特に慰謝料など金銭の授受に関するルールは、お互いの合意を得たら必ず文書として残しましょう。
請求側は支払いが約束通り行われるために、請求される側も途中で条件や金額を勝手に変更されないよう、文書に残すことがおすすめです。

一般的には離婚協議書という文書を作成します。
離婚に同意したことや、慰謝料や養育費など今後発生する金銭について、金額や支払い方法などを明記します。
これら文書を法的に効力の高い「公正証書」にすることで、一方的な改ざんや変更など離婚後に起こるトラブルを回避することができます。

慰謝料は減額できることがあります

離婚の責任が自分にある場合、慰謝料は支払わねばなりませんが、金額についても相手の要求を全て認めなければいけないのでしょうか?
先ほども説明したように、慰謝料には離婚に至った原因によりおおよその相場があると言われています。
例え相手の怒りが強くとも、相場を大きく超えた金額が認められる可能性は少ないでしょう。

また離婚時は慰謝料だけでなく財産分与や養育費などの条件も取り決める必要があります。
お互いの主張をすり合わせ交渉を行うことで、慰謝料をそれらと相殺するケースもあります。
まずは誠意をもって謝罪の気持ちを伝えることで、相手もこちらの要求や主張を聞いてくれる可能性が高まります。

慰謝料を支払いたくないわけではなく、謝罪の気持ちは持っているが金額を交渉したいという時は、自分1人で行わず専門家へ相談し解決に導いてもらいましょう。

減額が認められるケースとは

以下のような場合は、慰謝料の減額が認められることがあります。

不貞行為の期間や回数が少ない

一度きりの浮気など、継続した不倫関係ではない場合、もちろんその行為は許されることではありませんが、長年に及ぶ不倫に比べて比較的少ない金額での慰謝料となることが多いでしょう。
1回だから許される、というものではなく、回数に関わらず相手に深い苦痛を与えたことを自覚し、誠意ある対応を心がけましょう。

収入や財産がない

現実問題として支払う能力がない場合、減額や分割での支払いが認められることがあります。
現在の収入や所有する財産がない場合は、現状支払い能力がないことを明確に示すことで、減額交渉できる可能性があるでしょう。
また支払い能力がない場合は、一括ではなく分割での支払いを主張することができます。
相手はできるだけ確実に支払ってもらうためにも、できれば分割は避けたいと考えますが、現実的に支払えない場合、たとえ強制執行されても手取りの1/4ずつしか回収することはできません。
強制執行申し立てのための裁判や費用、労力を考えた時に、必ずきちんと支払うという気持ちが伝われば、相手が分割支払いに応じてくれる可能性が高いでしょう。

深く反省している

離婚慰謝料問題を素早くスムーズに解決する一番重要なポイントは誠意をもって対応することです。
既に離婚の原因は自分にあると明確な場合、慰謝料を支払いたくないと意地を張ることは、相手に「反省していない」と判断され、こちらの主張を聞き入れてくれる可能性が少なくなると言えるでしょう。

慰謝料は相手に対し与えた精神的苦痛に対し、謝罪と補償を表すお金です。相手の一番の希望はお金ではなく、あなたが反省しているという事実です。
感情的にならず、自分の非はしっかりと認めたうえで、歩み寄れる部分がないか誠意をもって交渉、対応にあたりましょう。

減額に成功した事例

実際に慰謝料の減額に成功した事例をいくつかご紹介していきます。

ケース1:高額な慰謝料を請求された

相談者:30代男性
配偶者:妻、子供1人
内容:
相談者の男性が勤務先の女性と不倫関係に陥ったことで、妻から離婚を言い渡されました。
実は浮気が一度目ではないため、妻側はかなり感情的になっており500万の慰謝料を請求されました。
とても払える金額ではないため、男性は専門家へ相談し妻との協議が始まりました。
解説:
まず現在の男性の経済状況ではとても払える金額ではないこと、一般的な相場から大きく離れていることを説明し、減額を交渉しました。
専門家が間に入り交渉を続けることで、相手も冷静になり請求額が一般的な金額でないことを理解してくれました。
また、夫婦には子供がいますので、なにより大切なのは今後の子供の生活であるということは、双方共通した考えでした。
そのため男性側が反省しできる限りの対応はすることを伝えたうえで、財産分与や養育費についても支払いを認め、慰謝料については100万円という金額に減額されました。

相手を傷つけてしまったことをきちんと認め誠意を持った対応が大切です。
反省を示しできる限りのことはすると伝えることで、相手も感情的な要求から冷静になり適正金額に減額することができました。

ケース2:財産分与を見直し慰謝料を相殺

相談者:40代男性
配偶者:妻、子供2人
内容:
男性の浮気が発覚し妻が子供を連れて家を出ていき、後日離婚と慰謝料を請求されました。
金額は300万。浮気は認め反省していましたが、1回きりの浮気だったため300万の慰謝料は払えないと専門家に相談することに。
妻側との減額交渉を開始することとなりました。
解説:
夫婦には子供がいたため財産分与や養育費に重点を置くことで慰謝料の減額を認めてもらえるよう交渉しました。
妻側は1円も減額しないと感情的に訴えていましたが、今後の生活を冷静に考えた時、一時的な慰謝料より養育費や財産分与で有利に働いた方がいいと判断。
財産分与において妻側に多く分配し、現在の住居などを提供すること、子供が成人するまで慰謝料を支払っていくことを条件に慰謝料は無しとなりました。

慰謝料と財産分与、養育費は基本的には別々の権利ですが、現実的に複数の支払いを行えない可能性があります。
その際は、慰謝料を減額、もしくは無しとすることで、今後の相手や子供の生活を保障できる財産分与や養育費で相殺されるケースも多くあります。

ケース3:一括での支払いができない

相談者30代男性
配偶者:妻
内容:
相談者は30代の男性。同窓会をきっかけに再開した同級生と浮気し、不倫の関係が1年ほど続きました。
それを知った妻が激怒。子供がいないことから即離婚と慰謝料を要求されてしまいました。
解説:
男性は離婚の原因は自分の浮気であることを認め、離婚も慰謝料の支払いにも同意しています。
金額は100万でしたが現在の給与では一括での支払いが難しく、妻側へ分割での支払いを交渉しました。
妻は分割にすることで、結局支払われなくなるのではないかという不安を持っていましたが、男性が責任は自分にあると認め、できる限り早めに支払うという気持ちをもっていることを粘り強く伝え、また支払いに関する公正証書を作成することで分割での支払いに応じてもらいました。

離婚原因を作ってしまった場合、慰謝料の支払いは逃げられることではありませんが、誠意ある対応と、慰謝料に関する正しい知識を持つことで減額や分割での支払いを認めてもらえる可能性があります。
ひとりでは分からないことや不安をスムーズに解決するためにも、慰謝料の交渉は専門家に相談し行っていきましょう。

慰謝料を請求されたときの対処方法まとめ

慰謝料は払いたくないからといって、払わずに済むというものではありません。
なぜ慰謝料が発生したのか、相手の心をどれだけ傷つけてしまったのか、自分の起こしたことを理解し反省することが大切です。
そのうえで、請求された金額が正当な額なのか、減額や分割などの交渉をすることは可能か、
検討しましょう。
減額できるケースはさまざまで、準備や交渉内容は多岐にわたります。
1人で対応するには不安も多く、パニックになってしまうことも…。そんな時は専門の知識を持った弁護士や行政書士などプロに相談することをおすすめします。
冷静かつ正しい判断をもらうことで、スムーズな解決の近道となるでしょう。

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