共有財産でないにも関わらず、自分のお金を夫または妻から別名義の口座に移されたというケースがあります。
ようは、人のお金を自分名義のお金に移し替えるタチが悪い行為です。
夫や妻といえど、人の金銭を自分名義にするなんて言語道断です。
納得して離婚するためにも必ず取り戻すようにしましょう。
このページでは、夫や妻から自分名義のお金を別の口座に移し替えられた事例を紹介します。
目次
相談者:30代男性
配偶者:妻、子供1人
相談者は会社員のAさん。
結婚して5年。
妻とはお互い信頼関係ができていると思っていました。
自分のお小遣いからちょっとずつ貯金をしているAさんは、ある日欲しいものを買おうと、自分の貯金の残高を確認しました。
すると、1円も残ってなかったのです。
驚いたAさんは、警察に電話することを考えましたが、まずは奥さんに報告しようと電話をしました。
すると、Aさんのお金を妻が個人名義の銀行口座に移していたことが発覚。
妻は離婚を考えており、その前段階として財産を自分側に持っていきたかったそうです。
怒るより呆れたAさんは離婚を決意しました。
相手側は謝罪しましたが、Aさんは許しませんでした。
自分のお金はもちろん返してもらい、慰謝料を請求しました。
最終的には慰謝料を獲得でき、親権も獲得。
無事に納得した形で離婚成立となりました。
隠れて口座を移し替えるなんて最低行為です。
しっかり取り返すようにしましょう!
相談者:40代男性
配偶者:妻、子供3人
相談者は妻側に不貞行為が見つかったBさん。
仕事場の上司と浮気をしており、Bさんは怒っていました。
しかも、夫婦共有口座のお金を全部妻の口座に移し替えていたのです。
この時点ですでに離婚を決意していたBさんは、弁護士とともに離婚調停を申し立てました。
Bさんは財産分与請求権を確保するため、まずは銀行口座などを仮押さえしました。
離婚調停を申し立て、財産分与も確保できました。
こちらが納得出来る形で離婚が成立。
さらに、不貞行為をした相手方にも損害賠償を求めました。
Bさんは、妻の不貞行為は許せず、子供を傷つけたとして親権も獲得。
納得いく形で離婚が成立しました。
やはり納得する形で終わらすのが一番です。
不貞行為があった場合、損害賠償の請求も忘れないようにしましょう。
相談者:40代女性
配偶者:夫、子供3人
相談者はパート勤めのCさん。
夫が家の財布を握っており、パートの給料などもすべて預けていました。
もちろん、Cさんもカードを持っており、いつでも残高を確認できる状態でした。
しかし、Cさんは最近お金の減りが激しいと気付きました。
不審に思ったCさんは夫に聞いてみました。
よくよく聞いてみると、ある時からCさんが働いたお金はすべて夫が使い、夫の次の月の給料で貯金を補填していたようなのです。
しかし、だんだん首が回らなくなり、どんどん貯金を切り崩していたそうなのです。
何に使ったのかと聞くと、ギャンブルでした。
怒ったCさんは離婚を決意しました。
まずは、通帳記入をしつつ、いくら使われたのかを確認。
すべて返還を求めました。
その後調停離婚を申し立て離婚成立となりました。
たとえ相手が財布を握っていても完全に任せるのではなく、毎月1回は残高を確認するなど、普段から管理する姿勢を整えておきましょう。
夫婦共有のカードならまだ確認できますが、相手が個人的な口座を持っていた場合、勝手に残高を確認することが難しくなってしまいます。
財産開示請求を行い、残高を開示してもらえるようにしましょう。
[財産開示請求をし財産分与を受けよう]
弁護士の力が必要な場合、思い切って呼ぶのもありです。
勝手に自分のお金を使われるのは怒りしかありませんが、まずは冷静に。
弁護士などと連携して作戦を練りましょう。
自分が口座の移し替えをされたからといって、暴力を振るったり、暴言を言い放つのは相手の思うツボです。
まずは離婚問題を片付け、迅速に対応するようにしましょう。