夫婦が離婚をする場合、決定的な証拠が必要となります。
しかし、事実がないにも関わらず、嘘の証言をされたり、ありもしない証拠を持ち出されたりするケースがあります。
主張が嘘だと立証するためには、証拠を集めて事実がないことを証明しなければなりません。
時間も手間もかかってしまいますが、確実な証拠を集めて有利に進めるためにも、必要な行為です。
このページでは、相手が嘘の証言をした時に、証拠を用いて解決した事例について紹介します。
目次
相談者:30代女性
配偶者:夫、子供1人
相談者は夫の浮気癖が治らず離婚をしたがっている女性。
メールの履歴など決定的な証拠は掴めていないものの浮気が発覚。
しかし、夫側は決定的な証拠がないと分かった瞬間「不倫の事実はない」と主張。
相談者は、どうすればよいか困っていました。
メールの履歴はないものの、レシートやクレジットカードの履歴などを調査するようにアドバイス。
クレジットカードからホテル利用の履歴が判明しました。
離婚調停で確実な証拠となり優位に話を進めることができました。
しばらくして相手は不倫を認め、謝罪。
離婚することになりました。
相手側の嘘の証言は、時として離婚調停の話し合いの邪魔になります。
確実にそして迅速に離婚をするためにも、証拠集めが重要なポイントとなります。
相談者:30代男性
配偶者:夫、子供3人
相談者は、育児放棄をする妻に愛想を尽かし離婚を決意した男性。
妻側の主張としては「出来る限りの育児はやってきた」と主張を繰り返し、嘘ばかり並べています。
いつしか、相談者が不利になるような証言を繰り返すようになりました。
しかし、育児放棄は証拠を集めにくい……相談者は困っていました。
長期戦になることを覚悟してもらいました。
まずは相談者が毎日日記をつけていたので、それらの回収と、友人に相談したメールが残っていたのでまとめることをアドバイス。
離婚調停中も、嘘を繰り返し事実と異なることばかり主張する妻でしたが、その場での反撃は相手の思うツボなので、我慢してもらいました。
結局、日記と第三者の証言が効力を持ち、相談者側が優位に立つこととなりました。
相手の嘘の証言は、嘘だとしても不利にはなりません。
証拠が重要なポイントになります。
焦らずじっくりと証拠を集めるようにしましょう。
相談者:50代女性
配偶者:夫、子供1人
相談者は夫の嘘に悩む女性。
離婚をしたいと調停で話し合いを行いましたが、夫側が嘘の主張を並べ話し合いになりませんでした。
相談者は一人で戦っていましたが、結局折れてしまい困っていました。
浮気をされたり、暴力を受けたりするような決定的な証拠となるものがなく、相手が嘘の証言をする場合があります。
無理に調停を進める必要はありません。
離婚調停を放棄するという手もあります。
話し合いで埒があかないので、裁判所に決めてもらうという手を使うのです。
結局、相談者も調停を放棄し、裁判所で決着することになりました。
相手の嘘のおかげで、話し合いがうまくいかないと思ったら、離婚訴訟へ移行するのも一つの手です。
離婚調停は家事事件手続法にて規定されています。
その中では、たとえ相手が虚偽の発言を繰り返し行っていたとしても罪に問われることはない、と定義されています。
よって、離婚を円滑に進めたいのならば、仮に相手が嘘の証言をしたとしても対抗できるだけの確実な証拠を集めてから行うのが良いでしょう。
ただ、仮に相手に嘘をつかれて不利になることはありません(証拠を重要視するため)。
しかし、その嘘の立証に時間をとられ調停が長引いてしまう可能性もあります。
離婚調停は精神的にも辛いものがありますので、早めに解決し長期化を回避するべきです。
確実な証拠を集めて、離婚調停を優位に進めるように準備しておきましょう。
証拠といっても具体的にどんなものを集めばいいのか、また、離婚調停に慣れていない人が大半でしょうから、相手によっては調停を不利に進められるケースもあります。
そのようなリスクを懸念するのなら弁護士などの専門機関に相談するのが一番です。
きっと的確なアドバイスをもらえるでしょう。