「慰謝料を減額するにはどうしたらいいの?」「裁判で高額な慰謝料の支払いを命じられたらどうしよう」など、慰謝料に悩む方は多いものです。そして、少しでも慰謝料を減額したい、と考える方もいるでしょう。
慰謝料は、自分の行いに対する償いの一つです。とはいえ、請求された側にも生活はあるため、必ずしも請求された金額を無理して支払わなければならないということはありません。
そこで、今回は浮気・不倫の慰謝料を減額するための手続きについて解説します。
目次
浮気・不倫の慰謝料を減額する方法は、大きく2つが挙げられます。それが「交渉」と「裁判」です。
それぞれの詳細について見ていきましょう。
慰謝料を請求される際、いきなり裁判を起こされるということはあまりありません。
多くの場合は、まず慰謝料について協議します。このとき、相手が提示する金額について、「提示された金額では支払いが難しいこと」や「不貞の内容と金額が見合っていない」ということをきちんと説明しなければなりません。
請求相手に納得してもらえたら、裁判に発展せずに協議の段階で慰謝料を減額することができます。
協議で慰謝料額が決定しなかった場合は、裁判に移行されることが多いです。
裁判になると、大幅な減額は見込めないものの、相手から高額すぎる慰謝料を請求されることがなくなるため安心です。
裁判になると「自分が悪いから…」と意見することを躊躇してしまう方もいますが、公平に判断してもらうためにも、疑問や違和感があればきちんと確認しましょう。
浮気・不倫の慰謝料を減額する前に、いくつか決めておくべき項目があります。
まずは「慰謝料の支払いに応じるのか、応じないのか」について決めておきましょう。なぜなら、慰謝料の支払いに応じるか否かで手続きの対応が異なるからです。
この問題が曖昧になっていると、自分がどの手続きをすればよいのかわかりません。手続きに進む前に、きちんと決定しておきましょう。
希望する慰謝料額をイメージしておくことも大切です。
必ずしも希望額が通るとは限りませんが、「減額してほしい」というだけの漠然とした交渉では、相手もどれくらい減額すればよいのか分からないものです。
とくに、協議の段階で解決したいのであれば、ある程度希望する慰謝料額を決めておき、「これくらいなら支払えます」という姿勢を見せましょう。
浮気・不倫の慰謝料に応じる場合の手続きについて解説します。
慰謝料の支払いに応じる場合、協議であれば話し合いの前に「浮気・不倫の内容」を具体的にまとめておきましょう。
事前に準備しておくことで、高額すぎる慰謝料を提示された際に「金額が見合わない」ということを主張することができます。
裁判の場合は、「答弁書」を作成します。答弁書とは、相手の訴状内容に対する回答のようなもので、訴えに間違いがないかを回答する資料です。
答弁書に対して、相手が「準備書面」を作成し、それに対してこちらが再度答弁書を作成します。裁判ではこれが繰り返され、お互いに主張していくのです。
相手が提示する慰謝料額が見合っていない、という要旨をきちんと説明し、説得するつもりで作成しなければなりません。
浮気・不倫の慰謝料に応じない場合の手続きについて見ていきましょう。
協議の場合は、「慰謝料の支払いに応じない理由」を明確にすることが大切です。
納得してもらいやすい理由としては、以下の内容が挙げられます。
・相手から誘われた
・弱みを握られたうえでの浮気・不倫だった
・泥酔状態などの意識がない状況で肉体関係を強要された
・夫婦関係が破綻していると聞かされていた
・既婚者であることを知らされていなかった
・そもそも浮気・不倫の事実がない
上記に心当たりがあれば、慰謝料は応じないという要旨を相手に伝えましょう。
裁判の場合は、「慰謝料を支払う義務がない」ということを説明するための証拠集めを行います。
証拠というとメールやLINEなどの履歴を保存しておくことが一般的です。しかし、「結婚前提の恋人として自分の家族・友人にも紹介した」という場合は、第三者に証言してもらうこともできます。
浮気・不倫の慰謝料を減額したい場合は、きちんと「正しい手続き」「事前に準備すること」などを把握しておく必要があります。
まずは、自分が慰謝料の支払いに応じるか否かを決定したうえで、自分に合った手続きを進めていきましょう。
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