【 慰謝料の基礎知識 】

どのような精神的苦痛であれば慰謝料請求の対象となるのか解説

2018年07月04日

  

慰謝料の基礎知識

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一般的に、慰謝料は「精神的苦痛に対する損害賠償」といわれています。
では、精神的苦痛を感じたら誰でも慰謝料を請求できるのでしょうか?
ここでは、精神的苦痛の定義や、どのような精神的苦痛に対して慰謝料を請求できるのかを解説します。

精神的苦痛とは?

精神的苦痛とは、名前の通り、精神面で受ける苦しみ、痛みのこと。
肉体的な損傷と異なり目に見えませんが、精神的苦痛を受けた場合も法律上、損害賠償として慰謝料を請求できます。
しかし精神的苦痛は、先述の通り、目に見えにくい分、どのくらいダメージを受けているのか分かりづらいです。では、どのような精神的苦痛を受けたら慰謝料を請求できるのでしょうか?

精神的苦痛を受けて慰謝料を請求できる5つの例

(1)不倫・浮気により受けた精神的苦痛

信頼していたパートナーに不倫された、ショックで眠れない、食事も喉を通らない、という人も多いと思います。
この場合、たとえ精神疾患などの症状がなくても慰謝料は請求できます(医師の診断書等があった方が高額の慰謝料を請求できますが)。
不倫・浮気による慰謝料請求額の相場は50万~300万円ほど。
離婚や別居といった実害を及ばさなくても、不倫・浮気をされたというだけで50万~100万円ほどの慰謝料請求が可能です。
また精神的被害を受けたからと、パートナーの不倫相手に慰謝料請求することも可能です(すでにパートナーに慰謝料請求をして十分な損害賠償を受けている場合を除く)。
不倫相手が「既婚者だなんて知らなかった」「乗り気ではなかったけれども、向こうにいわれて無理やり」なんていう状況でない限り、慰謝料を請求できます。

(2)モラハラ、言葉の暴力による精神的苦痛

「バカ!」「死ね!」など暴言を日常的に吐かれていたり、逆に何に対しても無関心だったりあざ笑われたり。
このようなケースでも精神的苦痛を受けたとして慰謝料を請求できます。
モラハラの場合、慰謝料の相場は数十万~300万円程度。
モラハラ行為の回数・期間、受け手側に落ち度はないか、モラハラによる影響(うつ病にかかってしまったなど)によって金額は変わってきます。
モラハラで慰謝料請求する場合、「モラハラを受けた」と証明できるモノを用意しておきましょう。
モラハラによって精神疾患を発症した際の医師の診断書、モラハラを受けたときの詳細なメモなどが証拠として有用です。
慰謝料を請求する際の話し合いの内容も裁判を起こすときの重要な証拠となるので、録音やメモすることを忘れずに! 面と向かって話すのが怖い場合は、専門家など第三者を話し合いの場に呼ぶ(友人や家族は話がこじれやすいのでやめたほうがいいです)、喫茶店など衆人環境で話し合うなど対策を取った方がいいです。

(3)セクハラによる精神的苦痛

職場や学校などでセクハラを受けた! たとえ肉体関係はなかったとしても、精神的に大きなダメージを受けますよね。
この場合も、慰謝料を請求することができます。
セクハラを受けて慰謝料を請求する際は、まず証拠を用意しましょう。
セクハラをされた事実が分かるメール、LINE、録音テープ、日記、防犯カメラの画像、セクハラが原因で精神疾患を発症した際の医師の診断書などが証拠として有用です。
証拠が揃ったら、内容証明郵便を送ります。送り先は加害者が一般的ですが、会社に送付する人も近年は増えています。
内容証明郵便で、こちらの要望を伝えたあとは、話し合いに持ち込みます。
話し合いで決着がつけばいいですが、話がこじれたり、話し合いに応じてくれなかったりするケースもあります。その場合は、最終的に訴訟することになります。
セクハラによる慰謝料の相場は50万~300万円ほど。
一般的に、セクハラが原因で退職すると100万~300万円、退職まで至らない場合は50万~100万円に落ち着くことが多いといえます。
中には、強姦や脅迫など悪質なケースもあり、1000万円の損害賠償を支払う判決が出たこともあります。

(4)パワハラによる精神的苦痛

近年、よく耳にするようになったパワハラ(パワーハラスメント)。
上司から延々と無意味な説教や無茶ぶりをされたり、「死ね」「無能」などの暴言を吐かれ続けたり。
中には精神を病んで自殺してしまう人もいます。
そんなパワハラに対しても慰謝料請求することはできます。
パワハラの慰謝料の相場は50万円~100万円ほど。
パワハラの内容や期間・回数、相手の立場(上司か同僚かなど)、パワハラに関わった人数、会社の対応、被害状況などによって金額に差が出てきます。
被害者が自殺するなど悪質性が高い場合、1000万円の損害賠償の支払い命令が出たケースもあります。
パワハラで慰謝料請求する際もまずは証拠を集めましょう。
暴言などを録音したテープ、パワハラの様子を克明に綴った日記、同僚の証言などが証拠として有用です。
またパワハラがきっかけで精神病を発症した場合、医師の診断書も証拠になります。
証拠集めが済んだら、まずは相談窓口に駆け込みましょう。
第三者に相談したというのはあなたがパワハラ解決のため奔走しているという証明にもなります。
その後、交渉したい内容や慰謝料請求などについて書いた内容証明郵便を会社に送りましょう。
表題は「ハラスメント差し止め要求書」「ハラスメント中止依頼書」などが適切です。
基本、パワハラは当事者同士が話し合うことはありません。
企業側の第三者を間に入れて議論することが一般的です。
ここで事態が解決しなかったら、労働基準監督署に申告したり、労働審判を申し立てたりすることで訴訟を起こすこともできます。
ただし、訴訟を起こした場合、弁護士費用等もかかるので、たとえ慰謝料を請求できたとしても、金銭的メリットはないことが多いです。

(5)ストーカー被害により精神的苦痛

付きまといやしつこい電話やメール、SNSへの投稿。
たとえ実害はなかったとしても「見られているかもしれない」「誰かいるかもしれない」と思うだけで精神的苦痛は大きいでしょう。
そのようなストーカー被害に関しても慰謝料請求することはできます。
ストーカー被害を受けた場合の慰謝料の相場は数十万~数百万と幅広いです。
ストーカー行為の内容、被害状況、期間・回数などによって金額は変わってきます。
例えば、一度やめると書面で宣言したにもかかわらず約束を破りストーカー行為を続ける、被害者がうつ病になり生活に支障を来している、被害者に落ち度がないなどのケースは慰謝料の金額が高くなる傾向にあります。
逆に被害者側にも問題があったり、あまり悪質でない場合は数十万円程度で収まることもあります。
以下、ストーカー行為と認定されている行為です。
  • 付きまとい、待ち伏せ、押しかけ
  • 監視または監視していると告げる
  • 面会、交際の要求
  • 乱暴な言動
  • 無言電話、連続で電話やファックス、メール、SNSに投稿をする
  • 汚物などの送付
  • 名誉を傷つける
  • 性的羞恥心の侵害
ストーカー行為を受けて相手に慰謝料を請求したい場合、まずはストーカーの被害にあってから3年以内に請求しましょう。
なぜなら慰謝料請求権には時効があり、3年後はたとえ被害者であっても、慰謝料を請求できる権利がなくなるからです。
時効内であれば、まずストーカー被害を受けた証拠を集めます。
ストーカーにあった被害記録(メモや動画など)、相手からの送付物、メールやLINE、警察への相談実績、第三者の証言などが証拠として有用です。
証拠が集まったらストーカーの加害者を特定し、慰謝料請求金額・支払い方法などを決め、内容証明郵便にて相手に送ります。
内容証明郵便の中身を見て、相手が話し合いに応じたら、示談となり慰謝料を受け取れる可能性が出てきます。
話し合いに応じなかったり、交渉が決裂したりした場合は、裁判を起こすことになります。

精神的苦痛を受けたら慰謝料請求はできる! まずは専門家に相談を

どのような精神的苦痛を受けたら慰謝料請求できるのか、分かりましたか?
あらゆる精神的苦痛に対して慰謝料を請求することはできますが、証拠を集めたり、内容証明郵便を送ったりと手続きはなかなかハードです。
「慰謝料は請求したい! でも自分一人でできるか不安」という方はまずは専門家にご相談ください。
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