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  • 【 ★コラム 】

    慰謝料の未払いで給料差し押さえの可能性!回避するには?

    2020年02月20日

      

    ★コラム

    不倫がバレて慰謝料を支払う約束をしたものの、請求された金額を一括で支払うのが難しく、給料から分割払いで対応するケースがあります。しかし、人生は何があるかわからないものなので、途中で給料が減ったり思わぬ出費があったりして支払いが難しくなることもあります。

    そんなときに心配な給料の差し押さえについてご紹介します。

    不倫の慰謝料で差し押さえされることはあるの?

    結論からいうと、不倫の慰謝料で給料や財産が差し押さえされる可能性はあります。

    他人の給料や財産を差し押さるには、請求する側が裁判所で強制執行手続きを申し立てることで可能となります。
    強制執行手続きを申し立てるには、請求する側は「債務名義」と呼ばれる、強制執行によって実現されることが予定された「金銭支払いの約束」「範囲」「支払う者」「支払いを受ける者」を表示した公的な文書が必要となります。
    この「債務名義」には、「公正証書」「調停証書」「和解調書」「判決書」などがあります。

    どのような形で慰謝料の取り決めをしたのかによって、状況が異なるので確認しておきましょう。

    示談で取り決めた場合

    取り決めについて「公正証書」(公証役場で作成される)と呼ばれる書面を作成した場合、支払えない状況を放置してしまうと差し押さえされる可能性は十分にあります。
    この公正証書に「強制執行認諾条項」が明記されている場合、金銭の支払いをする側が、万が一支払いが滞ったり、支払いを拒否したりした場合には強制的に財産や給与を差し押さえされることに承諾したことを意味します。

    示談で慰謝料問題を解決する場合、すべてのケースで「公正証書」が作成されるわけではありません。また、「公正証書」を作成した場合でも、「強制執行認諾条項」明記されていない場合もあります。
    そのようなケースでは、一度取り決めた慰謝料が支払われなかったとしても、慰謝料を請求する側は、強制執行手続きを申し立てることができず、即座に相手の財産や給与を差し押さえることはできません。

    調停で取り決めた場合

    取り決めた内容については「調停調書」と呼ばれる書面に記載されます。約束を守らなかった場合には、請求する側は「調停調書」に記された約束に基づき、強制執行の申し立てを行うことができます。

    裁判で取り決めた場合

    不倫の慰謝料を裁判で請求された場合、裁判所からの提案を受けて「和解」する場合と裁判所からの「判決」を受け解決する場合があります。

    「和解」の場合には、取り決めた約束が記載された「和解調書」と呼ばれる書面が作成されます。「判決」の場合には、判決内容が記載された「判決書」が作成されます。「和解調書」も「判決書」も「債務名義」にあたりますので、当然取り決めたことを守らなかった場合には、請求する側は、強制執行の申し立てを行うことができます。

    そもそも差し押さえとは?

    差し押さえとは、約束していた支払い・返済をしなかった際に、給料や財産などを取り立てる仕組みのことです。給料のほか、換金可能な財産がある場合は、そういったものも対象となります。換金した財産が慰謝料として相手に支払われることになるのです。

    もし請求者である相手が給料を差し押さえようと考えた場合、裁判所に申請をし、それが認められた場合に強制執行となります。

    注意しなければならないのが、給料が強制執行されることになれば、当然職場に対して裁判所から差し押さえ命令が送達されてしまう点です。通常、分割での支払いは自分が受け取った給料の中から自分で相手に送金する形となりますが、強制執行されれば給料からの支払いは債務者が勤務する職場が債権者に対して行っていくことになります。

    当然ながら会社に迷惑も手間もかける結果になります。会社側からはどのような状況になっているのか問い詰められることになるでしょう。気まずくなることは避けられませんし、取り決めていた約束が守れない人物として評価が下がってしまう可能性も十分にありえます。

    慰謝料を請求している側としても、このような社会的リスクを理解した上で踏み切ることが多いのです。つまり、差し押さえ以外で回収ができないと判断した場合ということです。
    全く支払う意思を見せなかったり、逃げていたりするとこうした結果になってしまうことがあるのです。

    差し押さえの対象

    何もかもが対象になるわけではなく、次のように定められています。

    差し押さえの対象となるもの

    基本的に、金銭的に価値のあるものが対象となります。

    • 給料
    • 預貯金
    • 土地や建物、車などの不動産
    • 貴金属や宝石
    • 生命保険の返戻金

     
    何となく強制執行されるというと給料が全額取り上げられて、翌日から生活ができなくなるように感じている方もいるかもしれませんが、最低限の生活は保証されるため、給料でいうと手取り額が44万円以下の方は1/4まで、44万円以上の場合は33万円を超える部分が対象となるのです。

    この差し押さえは、当初決めていた慰謝料を完済するまで継続的に続くこととなります。こちらは直接天引きされることになってしまうので、毎月の手取り金額が少なくなる点について理解しておかなければなりません。また、ボーナスや退職金も対象です。

    それから、預金口座にある金額のうち、差押え命令送達時に口座にあった預金はすべて対象となるので理解しておきましょう。

    差し押さえの対象とならないもの

    金銭的に価値のないものや、最低限の生活をするのになくてはならないものは差し押さえの対象外です。

    • 現金66万円
    • 生活に欠かせない衣服や寝具、家具など
    • 仕事に欠かせないもの
    • 債務者のものではないもの
    • 仏壇や位牌
    • 約1ヶ月分の食料や調理用具

     
    現金66万円というのは、約2ヶ月間の生活費として内閣が政令によって定めています。反対に言えば、現金66万円を超える部分が対象となるのです。

    また車によっては、普段の使用目的などによって差し押さえの対象となるかどうかが変わります。例えば、自営業をしていて毎日車を使った仕事が必須になっている場合は、仕事に欠かせないものに分類されるため対象外となるのです。

    他にも、公共交通機関が充実しておらず、車がなければどこにも出かけられないような地域も、車がなければ生活が困難になるため対象外となることがあります。
    それから、基本的に対象となるのは売却して価値のあるものなので、かなり古い中古車などで査定額が20万円以下にしかならない場合は対象外となるケースが多いです。

    差し押さえを回避するには

    会社にも通知が行くことを考えると、できる限り強制執行は避けておきたいものです。回避するには次のような方法があります。

    慰謝料の請求者に相談

    例えば、転職をして給料が下がった、病気にかかってしまいしばらく働けなくなったなどの理由で、どうしても予定していた慰謝料が払えなくなるケースもあります。
    このような事態が起きてしまったのなら、債権者である慰謝料の請求者に相談しましょう。

    当然ながら、今後一切支払えないなどの相談は受け入れてもらえないので、「○ヶ月待って欲しい」、「月々の支払い額を○万円に減額して欲しい」など、相手が相談を承諾しやすい条件を伝えることが大切です。

    請求している側としては、強制執行を行うにも手続きにかかる相当な費用を負担しなければならず、慰謝料の支払いが全く受けられなくなってしまうことが最も怖いため、誠意をもって相手に状況を説明し、相談することで譲歩してもらえる可能性は十分にあります。

    自己破産

    破産手続きによって、慰謝料を免責させる方法があります。債務整理とは借金をゼロにできる債務整理の方法であり、自己破産が認められれば慰謝料の支払い義務がなくなるわけです。
    しかし実際には、不倫が原因で発生した慰謝料の支払いで自己破産をしても、全てのケースで免責が認められるわけではありません。というのも、不貞行為は非免責債権に分類される「悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」に該当する可能性があるからです。

    ただし、慰謝料以外にたくさんの借金があり、そちらの返済のせいで支払いができなくなってしまったようなケースでは、自己破産でその他の借金を整理することにより慰謝料の支払いがしやすくなることも考えられます。
    このような場合は、自己破産をしたほうが結果的にそのあとの生活が楽になる可能性もあるので、検討してみるのも良いでしょう。

    できる限り回避できるように対策を

    会社にも迷惑を掛けてしまう、社会的評価が下がってしまうかもしれないことを考えると、できる限り差し押さえを受けるような状況は避けるべきです。支払わなければ相手も諦めるだろうと軽く考えてしまう方もいますが、改正された民事執行法が令和2年4月に施行され財産調査や職場の調査がしやすくなり、以前にもましてより強制執行逃れが難しくなります。

    状況がたとえ苦しくても、約束は守りきることで解決ができるものです。たとえ少しづつでもできるかぎり支払う意思を伝え、実行すれば、大抵は相手もこちらの事情を理解してくれるはずです。

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