最高裁の判決に注意!不倫相手に慰謝料は請求できないって本当? | 慰謝料請求ホットライン

最高裁の判決に注意!不倫相手に慰謝料は請求できないって本当?

「不倫慰謝料を不倫相手に請求できない」とする最高裁の判決について解説します。2019年に最高裁では、不倫相手への慰謝料請求を却下する判決を下しました。最高裁によると、不倫慰謝料に関しては時効を迎えており、離婚の慰謝料は不倫相手に請求することではないとして訴えを棄却されました。今回の判例について詳しく見ていきましょう。

「離婚慰謝料」を不倫相手に請求できないという最高裁初判断について

2019年2月に最高裁で元配偶者の不倫相手に慰謝料を請求できないとする判決が下されました。ニュースなどで話題になった当該判決の概要を解説します。

不倫から裁判までの流れ

不倫から裁判までの流れは次のとおりです。後に裁判を起こすことになる夫とその妻は平成6年に結婚。多くの夫婦と同じように同居生活を始めたものの、夫は仕事で帰宅しない日が多かったとのこと。平成20年に妻が、不倫相手が在籍している会社へ入社します。この頃から夫婦間の性交渉はなくなり、平成21年になると、妻と不倫相手が不貞行為に及ぶようになり、平成22年に夫が妻の不貞に気付きました。妻は不倫相手との不倫関係を解消し、夫と同居を続けますが、平成26年に妻が夫と別居を開始し、同年中に離婚調停を申し立て、平成27年に離婚成立しています。離婚成立後、元夫は不倫相手に対し元妻と不貞行為に及んだため離婚せざるを得なくなり精神的苦痛を被ったとして、慰謝料など495万円の賠償を求めました。

最高裁で慰謝料の請求は認められなかった

元夫と不倫相手は裁判で争うことになり、第1審、第2審は、ともに198万円の賠償を命じましたが、結果的に、最高裁で慰謝料の請求が認められることはありませんでした。

不貞行為が原因で生じる慰謝料の種類(不貞行為の慰謝料と離婚の慰謝料)

まず慰謝料の種類について解説します。不倫の慰謝料には以下の2種類があり、種類による違いを踏まえた上で最高裁判所が請求を棄却した理由を説明していきます。

不貞行為そのものに対する慰謝料

1つ目は不貞行為そのものに対する慰謝料です。不貞行為とは、結婚(婚約・内縁関係も含む)している人が自分の意思でパートナー以外の異性と肉体関係を持つこと。不貞行為は離婚原因になり得る不法行為であり、不法行為をした側はされた側に対して損害賠償責任を負い、不倫相手は共同して不法行為を行なった当事者として同じく損害賠償責任を負います。不貞行為をされた側は、不貞行為そのものによる精神的苦痛への慰謝料を請求することができます。

離婚に対する慰謝料

もうひとつは、離婚に対する慰謝料です。不倫が原因で離婚に至った場合、夫婦関係を壊されて離婚せざるを得なくなったことで生じる精神的苦痛に対して慰謝料を請求できます。精神的苦痛の内容が、不貞行為そのものに対する慰謝料とは異なります。

慰謝料の相場は異なる

「不貞行為そのものに対する慰謝料」と「離婚に対する慰謝料」の相場は異なります。一般的には、「離婚に対する慰謝料」のほうが高額になると考えられており、具体的な金額はケースにより異なりますが、「不貞行為そのものに対する慰謝料」の相場は50~150万円程度、「離婚に対する慰謝料」の相場は100~300万円程度です。

時効はともに3年

「不貞行為そのものに対する慰謝料」、「離婚に対する慰謝料」とも3年で時効が完成します。つまり、起算点から3年が経過すると慰謝料を請求することはできません。「不貞行為そのものに対する慰謝料」の起算点は不倫がパートナーに発覚したとき、「離婚に対する慰謝料」の起算点は離婚したときです。

慰謝料請求が認められなかった理由は「離婚の慰謝料」と「時効」

今回のケースでは、時効が成立していたため最高裁で慰謝料請求が認められませんでした。

最高裁の判断

元夫が不倫相手に請求したのは、離婚に対する慰謝料です。この訴えに対し、最高裁判所は「不倫相手に対し離婚の慰謝料請求は認めない」と判決を下しています。判決の根拠は、離婚は夫婦間で決められるべき事柄であり、不倫が原因で夫婦関係が破綻したとしても、ただちに不倫相手が夫婦関係を破綻させたとして不法行為責任を負うことはないと判示されました。つまり、不倫相手が夫婦の離婚に対して不法行為責任を負うのは、離婚させることを意図して不当な干渉を行ったなど、特段の事情がある場合に限られます。今回のケースでは、不倫相手の男性は女性と不貞関係であったものの、夫婦の離婚に対し干渉したなどの特段の事情がないため、離婚に対する慰謝料請求は認められず請求が棄却されたという判決に至りました。

不貞行為そのものに対する慰謝料は「時効」が成立

本来であれば、不倫相手は「不貞行為そのものに対する慰謝料」について責任を負います。しかし、このケースでは不貞行為が発覚してからすでに3年以上経過し、時効が成立していたため、不倫相手に対して「不貞行為そのものに対する慰謝料」を請求することも認められませんでした。

不貞相手へ不倫の慰謝料を請求できないわけではない

上記のとおり、今回の判例では「離婚の慰謝料に対する不倫相手の責任」で新しい判決が示された事と「不貞行為に対する慰謝料の時効が成立」していた事で不倫相手の男性は慰謝料の支払いを免れることができましたが、全てのケースで、不貞相手に対する慰謝料が請求できないわけではありません。「不貞行為そのものに対する慰謝料」については、不倫相手は支払う義務があることにかわりはないからです。この最高裁判決を誤って理解しないようご注意ください。

慰謝料を請求されたら最高裁判決を誤解せず法律の専門家に相談を

不倫をした側は、被害者に対し、損害を賠償する責任があることに変わりありません。不倫で慰謝料を請求された場合は、支払いの必要性や金額の妥当性を判断しなければなりませんが、判断には法律の知識が必要です。お悩みの方は、法律の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。専門的な知識をもとに、個々の状況に合わせた最適な解決法を提案してくれるはずです。

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