不倫の慰謝料を請求されてから、解決までの流れを解説 - 慰謝料請求ホットライン

不倫の慰謝料を請求されてから、解決までの流れを解説

「不倫で慰謝料を請求される可能性がある」「すでに慰謝料を請求されている」などで困っていませんか。このページでは、慰謝料を請求されてから解決に至るまでの流れを解説しています。さらに、 支払い義務が発生するタイミング、慰謝料を請求されたときに注意したいポイントなども紹介 しています。気になる点がある方は参考にしてください。

不倫の慰謝料を請求されてから、解決までの流れ

不倫で慰謝料を請求されてから解決に至るまでの流れを説明します。

慰謝料を請求される

最初に、不倫された相手から慰謝料を請求する旨の通知が届きます。通知の方法はケースで異なります。例えば、以下の方法などが考えられます。

・内容証明郵便などの書面で請求される
・相手と会っているときに請求される
・電話で請求される
・メールやメッセージアプリなどで請求される

一般的には、内容証明郵便で請求されますが、口頭やメールなどで請求されることもあります。手軽な方法で請求された場合も軽く考えないことが重要です。相手は弁護士などの専門家に相談している可能性があります。

どう対応するのかを検討する

まず、不倫の慰謝料を請求されたら、支払う義務があるのかを確認し、支払いに応じるか応じないか、応じる場合には減額を求めるのかなど、問題解決にどう対応していくか検討します。慰謝料を請求されたからといって、相手に言われるがまま全て応じる必要はありません。

そもそも不倫をしていない場合や不倫が生じる以前から元々夫婦関係が破綻していたと認められる場合などでは、慰謝料を支払う義務がないため、相手にその旨を説明することが必要になります。

不倫の事実があり、慰謝料を支払う義務が生じると考えられる場合でも、相手の請求額が妥当なものとは限らず、その場合には減額を相手に交渉することも選択肢としてあります。

状況を正確に理解して、どのような対応が最善であるかを検討することが一番重要です。

示談交渉

不倫の事実があり、慰謝料を支払う義務が生じると考えられる場合には、慰謝料の金額や支払いの方法、その他の約束事について当事者間で話し合い解決を図ります。これを示談交渉と呼びます。 相手の請求額が相場を大きく上回る場合は、過去の判例などをもとに慰謝料の相場からかけ離れていることを主張して交渉 します。交渉を重ねて、合意できる慰謝料の金額、支払方法、その他の約束事などを決定します。

示談書の取り交わし

示談交渉が成立したら、合意した内容をまとめた示談書を作成します。示談書の作成はできるだけ専門家に依頼することが安心です。示談書の内容が意図したものではない場合や、問題が解決したことを正確に証明できるものではない場合、再度慰謝料を請求されたり、話し合いの内容と違うことを請求されたりとトラブルにつながる恐れがあるからです。

慰謝料の支払い

示談書を作成したら、期日までに慰謝料を支払います。慰謝料は一括払いが原則ですが、支払いが難しい場合、交渉により分割払いも認められるケースもあります。支払いが分割となる場合示談書の内容をもとに強制執行承諾文付公正証書を作成することが少なくありません。強制執行承諾文付公正証書を作成すると、請求者は支払いが滞ったときに訴訟を起こすことなく支払う側の財産の差し押さえ手続きを申し立てることが可能になります。

示談交渉が不成立の場合は裁判へ

示談交渉が成立しない場合は、裁判で解決を図ることになります。裁判は慰謝料を請求する原告が裁判所へ訴状を提起することで始まります(基本的に、慰謝料を請求されている側から申し立てることはありません(債務不存在確認訴訟を除く。))原告が訴訟を提起すると、裁判所から慰謝料を請求された被告へ訴状が通達されます。

原告・被告が主張と反論を繰り返す

裁判は原告と被告が主張と反論を繰り返す形で進みます。訴訟対応を弁護士へ依頼している場合は、弁護士が本人の代わりに対応するので毎回出廷する必要はありません。

和解

不倫の慰謝料に関する裁判では、双方の主張・反論が出そろったところで裁判官から和解案が示されることが一般的です。和解案におおよそ納得できる場合は、多少の調整を行ったのち双方で合意をして和解が成立します。そして和解調書が作成されます。和解調書に従い慰謝料を支払うことで解決となります。不倫慰謝料裁判は、和解で解決することが少なくありません。

判決

和解が成立しない場合は、判決へと進みます。必要に応じて尋問が行われる点に注意が必要です。尋問では弁護士へ依頼している場合も裁判所への出廷が必要になります(原告・被告が顔をあわせます)。判決は「原告の請求が全部認められるケース」「原告の請求が一部認められるケース」「原告の請求が認められないケース」にわかれます。納得できない場合は、判決が確定するまでに控訴できます。支払いを認める判決が確定した後は、速やかに慰謝料を支払わなければなりません。これによって解決となります。

不倫の慰謝料の流れにおいて、支払い義務が発生するのはどの時点?

不倫の慰謝料は、どのタイミングで支払い義務が発生するのでしょうか。具体的なタイミングを紹介します。

自ら合意した時点

裁判へ進んでいない場合は、慰謝料の支払いに自ら合意した時点で支払い義務が発生します。示談書を交わした場合はもちろん、口頭で合意した場合も支払い義務が発生するので注意しましょう。

判決を受けた時点

裁判へ進んでいる場合は、慰謝料の支払いを認める判決が確定した時点で支払い義務が発生します。判決確定後に支払いを実行しない場合は、給与や預金を差し押さえられる恐れがあります。

示談交渉と裁判による解決の違い

不倫による慰謝料問題は示談交渉と裁判で解決することができます。示談交渉と裁判にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれのメリットとデメリットを紹介します。

示談で解決するメリット

揉め事を当事者間の話し合いで解決することを示談といいます。不倫慰謝料を示談交渉で解決するメリットとして次の点が挙げられます。

・早期解決を期待できる
当事者間で話し合うため、裁判よりも早期に解決を見込めます。双方が合意できれば、数カ月で解決することも可能です。

・自分の力で解決できる
当事者間で話し合いを行うため、専門家の力を借りずに解決できることがあります。ただし専門的な知識がないと、慰謝料を相場より多く払ってしまう、問題が長期化するなどのトラブルに発展しやすくなります。

・裁判に比べ費用を抑えられる
弁護士の報酬は、示談交渉と裁判で異なります。基本的には、示談交渉の方が安くなる傾向にあります。示談交渉は、裁判に比べ、費用を抑えやすいといえるでしょう。

示談で解決するデメリット

示談交渉による解決には以下のデメリットもあります。

・慰謝料以外の条件を受け入れなければならない
示談交渉では、問題解決のため慰謝料以外の条件を受け入れなければならないことがあります。具体的には、相手との接触禁止や口外禁止などを求められることがあります。

裁判で解決するメリット

裁判で解決するメリットとして次の点などが挙げられます。

・合理的な慰謝料の金額におさまる
裁判で解決する最も大きなメリットは、 合理的な慰謝料の金額におさまる ことです。どちらか一方が極端に得をする、損をする可能性は低くなります。

裁判で解決するデメリット

裁判で解決するデメリットは以下の通りです。

・解決まで時間がかかる
示談交渉が成立せず裁判へ移行すると、解決まで時間がかかります。具体的な期間はケースで異なりますが、解決まで半年~1年程度かかることが多いようです。

・弁護士の助けが必要になる
裁判では証拠を提出しつつ主張と反論を繰り返すことになるので、 弁護士の助けが必要になります 。もちろん自分で対応することもできますが、現実的ではないと考えるべきでしょう。

・弁護士費用が高くなる
弁護士へ支払う報酬は、示談交渉に比べ高くなります 。裁判へ移行すると、時間だけでなく解決に要する費用も増えてしまいます。

・相手と顔を合わせないといけない
裁判で和解が成立しないと、必要に応じて尋問が実施されます。尋問では原告と被告が裁判所へ出廷します。つまり不倫相手の パートナーと顔をあわせなければならない のです。

不倫の慰謝料は示談交渉で解決するケースが多い

示談交渉と裁判による解決には以上の違いがあります。基本的に示談交渉よりも裁判のほうが手間・時間・お金がかかります。よって裁判より示談交渉で解決するケースが多くなっています。

不倫の慰謝料を請求された場合の注意点と対処法

不倫の慰謝料を請求された場合は、いくつかの点に注意が必要です。気を付けたいポイントと対処法を紹介します。

相手の慰謝料請求を無視しない

相手から慰謝料を請求された場合は無視しないことが重要 です。まずは当事者間の話し合いで解決を図ることになるので、無視をして相手を怒らせてしまうと譲歩を引き出しにくくなります。裁判に移行した場合は、誠意ある対応を心がけていた、誠心誠意謝罪したなどの要素も慰謝料の金額を算定する際に考慮されます。不誠実な対応をとっていると、慰謝料を増額されるかもしれません。

不倫相手との接触を控える

慰謝料を請求されてから不倫相手と会うことは控えましょう。不倫発覚後の関係継続は、慰謝料算定の増額要因になりえます。

安易な回答は控える

慰謝料の請求などに安易に回答しないことも重要です。口約束でも有効になるため、安易に回答するとその後の対応が難しくなってしまいます。 不倫の有無や慰謝料の支払いなど、重要な事柄に関する回答は、その時の状況や有効な解決策をよく考えたうえで行いましょう 。後日回答することを伝え、検討する時間をもらうとよいかもしれません。

慰謝料の支払いは専門家に相談してから行う

以上のほかでは、自分の判断だけで慰謝料を支払わないことも注意したいポイントとして挙げられます。状況によっては、不倫をしていても慰謝料を支払わなくてよいことがあるからです。自分の判断で支払う必要のない慰謝料を支払っている方は少なくありません。慰謝料は、専門家に相談してから支払いましょう。

慰謝料の請求から解決までの流れを把握しておきましょう

不倫で高額な慰謝料を請求されると、焦って対応してしまうことが少なくありません。焦って対応すると、相場を超える慰謝料を支払う恐れなどがあります。 不倫で慰謝料を請求された方は、解決までの流れを把握して適切に対処しましょう 。解決までの流れは示談交渉で解決する場合と裁判で解決する場合で異なります。いずれを選んでも、専門家に相談することは可能です。専門家の助けを借りれば、不要な慰謝料を支払う心配はなくなります。

慰謝料請求をされて、対応の仕方がわからないという方は、当無料相談窓口までお気軽にご連絡ください。

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