不倫トラブルを家族に知られることなく解決したいという方に向け、実際の事例をご紹介します。不倫トラブルが家族に知られた場合、離婚に発展する可能性も考えられます。家族に知られたくない、内密に解決したいという方は、今回ご紹介する事例の解決法を参考にしてください。
目次
ご相談の経緯についてご紹介します。
ご相談者様は会社の上司と3ヶ月に渡る不倫交際を行っていましたが、ある日突然、上司の奥様から不倫の事実を問いただすとともに、慰謝料300万円を請求するLINEが届いたとのことでした。これまで通りの生活を続けたいため、不倫トラブルについて既婚者であるご自身の家族にも知られたくない、内密に解決したいと考えていましたが、お一人では解決できそうになく、ご相談に来られたという経緯です。
不倫が家族に知られた場合のリスクを紹介します。
既婚者であれば配偶者との離婚が考えられます。今回の事例における会社の上司の家庭でも起こり得ることですが、ご自身の家族でも起こる可能性がある事態です。これまで通りの夫婦生活を続けたいという場合は、家族に知られたくないという気持ちは当然のことでしょう。
不倫の事実が告発され、職場に居づらくなるリスクも考えられます。会社の上司と不倫を行っていた場合、相手の配偶者が怒りに任せて会社に不倫の事実を告発することも考えられます。会社によっては不倫を知られても仕事への影響は少なく、降格や異動などがないこともあるでしょう。しかし、上司との不倫を周囲に知られることで職場に居づらくなり、退職せざるを得ない状況に追い込まれかねません。
今回のご相談内容の解決事例についてご紹介します。
ご相談者様はまず、誠実に慰謝料の話し合いを行ないました。慰謝料請求という事実から逃げることなく、奥様の希望に沿いLINEを利用して誠実に請求者と話し合いを進めたことが、トラブルを拡大せず解決できた理由のひとつだといえるでしょう。
ご相談者様は相応な慰謝料金額について法律的根拠を示しながら話し合うことにより、解決を目指しました。当事務所では、法律の専門的な見解から回答文書の内容を提案、代筆させていただき、ご相談者様の話し合いをサポートいたしました。
ご相談者様は誠実に謝罪を行ないつつ、お相手の奥様の要求に対して毅然とした姿勢で適切に法的根拠を示しながら、話し合いを進めたため、スムーズに解決することができたと考えられます。慰謝料の金額は80万円までの減額に成功しました。
示談書を作成したことも解決のための方法のひとつでした。不倫相手の奥様は慰謝料とともに、ご相談者様が男性と一切接触しないことも求めていました。ご相談者様は相手の男性との接触禁止を誓約するとともに、家族に不倫の事実を知られたくないというご相談者様からの要望であった、秘密保持の誓約も交わしています。慰謝料の金額と誓約内容を記載した示談書を作成し、不倫トラブルは解決へと向かいました。
今回の事例では、事前にご相談いただいたことで家族に知られることなく穏便に解決できたと言えます。請求者が理性的に対応したことも理由のひとつですが、ご相談者様が冷静に法的根拠を示しながら論理的に話し合いを進めたことで、請求者が理性的な対応を行ったと考えられるでしょう。話し合いが感情的に展開されていたら、問題は大きくなり、最悪の場合裁判に発展することでご相談者様宅へ訴状が届き、家族に知られたくないという希望は叶わなかったはずです。
不倫を家族に知られたくないという方は、相手と話し合いを行う前に、まずは法律の専門家へご相談していただくことをおすすめします。不倫トラブルを家族に知られた場合、離婚、ご自身の配偶者からの慰謝料請求なども考えられます。慰謝料の請求を受けたら、支払義務の有無や請求金額の妥当性の判断に加え、内密に解決するための方法を探らねばなりません。事前に法律の専門家に相談を行ない、法的見解を知った上で慎重に対処することが求められます。